あなたの信頼が崩れる時|ペットシッターが訴訟リスクと廃業の淵に立たないために

ペットシッターを襲う訴訟リスクと廃業の危機、そして備え

近年、核家族化や高齢化が進む日本において、ペットはかけがえのない家族の一員です。

それに伴い、飼い主の不在時に大切なペットの世話を代行するペットシッターの需要は高まっています。

しかし、その一方で、お客様との間で予期せぬトラブルが発生し、訴訟に発展するリスクも決して無視できません。一度信頼を失えば、廃業という最悪の事態を招きかねないのです。

 

インターネットが普及し、SNSなどで様々な情報を得る、発信することが身近になった現代社会において、これらのツールは諸刃の刃のように、お客様を獲得するツールと同時に自分も傷つく可能性可能性を秘めています。

 

訴訟リスクは決して他人事ではない

ペットシッターに対する訴訟事例は決して珍しくありません。例えば、散歩中にペットが予期せぬ事故に遭い、第三者に損害を与えてしまったケース。あるいは、預かり中にペットが体調を崩し、適切なケアを怠ったとして飼い主から損害賠償を請求されるケースなどが考えられます。

 

具体的な事例として、お預かりした散歩代行中の犬が近くを通りかかった女性に近づき、驚いたご年配の女性が転倒。手をついた際に骨折。

 

過去には、ペットシッターが預かった犬の散歩中にリードが外れ、犬が道路に飛び出して自動車と接触、運転手に重傷を負わせたという痛ましい事故がありました。このケースでは、ペットシッターの過失が認められ、数千万円に及ぶ損害賠償請求が飼い主に、そしてペットシッター本人にも及んだとされています。もしペットシッターが適切な保険に加入していなければ、その経済的負担は計り知れません。

また、ペットの体調不良に関する訴訟も後を絶ちません。例えば、夏場の暑い日に十分な水分補給を行わなかったために熱中症になった、あるいは持病のあるペットに対して適切な投薬を怠ったなど、ペットシッターの不注意によってペットの健康を害してしまった場合、飼い主の精神的苦痛に対する慰謝料や治療費などが請求される可能性があります。

 

控訴という名の泥沼|時間と莫大費用

万が一、訴訟で敗訴した場合、ペットシッターには高額な損害賠償金の支払いが命じられる可能性があります。

 

その金額は、事故や損害の程度によって大きく変動しますが、場合によっては数百万円、数千万円に達することも覚悟しなければなりません。

 

さらに、判決を不服として控訴する場合、新たな弁護士費用や裁判費用が発生します。控訴審では、一審の判決を覆すための明確な証拠や法的な主張が必要となり、時間と精神的な負担も増大します。控訴審で敗訴すれば、一審の損害賠償金に加えて、控訴審にかかった費用も自己負担となるため、経済的なダメージは計り知れません。まさに、控訴は「泥沼」と表現するにふさわしい状況と言えるでしょう。

 

この様な状態では仕事の継続も時間的にも厳しくなります。

 

廃業の足音|信頼失墜と経済的困窮

一度訴訟を起こされ、その事実が広まれば、ペットシッターとしての信頼は大きく失墜します。「大切な家族」であるペットを安心して預けられる相手ではなくなってしまうのです。新規の顧客獲得は困難になり、既存の顧客も離れていく可能性が高いでしょう。

 

まさに冒頭のSNSが「諸刃の刃」と化します。

 

それに加えて、高額な損害賠償金の支払いは、ペットシッターの経済状況を著しく悪化させます。自己資金で賄いきれない場合、借金を抱えることになり、事業の継続は極めて困難になります。最悪の場合、事業を畳む、つまり廃業という選択を迫られることになるのです。

 

私は長年、加盟店様のご対応だけでなく、ご加盟店ではないペット事業者様からお問い合わせ、相談対応をしていますが、既に事故に遭われ、お客様とトラブルになっている、また裁判沙汰となり「どうしたらいいかわらかない」(ペット事業者保険にご加盟がなく)といったお電話が時々あります。

 

また、その様な連絡をいただく大半の店舗様が、開業間もない方ではなく、5年、10年と続けられてきた方で、かつトラブルとなっている相手(お客様)は、長年のお得意様であったというケースが多々あります。

 

長い間お世話をし、自身の愛犬のようにすら感じていた犬のトラブル、かつ家族のように信頼をおいていたお客様。その様な相手との金銭的トラブルは精神的な負担の方が大きいようで、ご相談の中で度々、「信頼していたお客様から訴えられるとは思わなかった。」「こんな風にお客様と揉めるならもう辞めたい」という悲痛な声を私はほんとうに多く聞いてきました。

 

ご相談は1時間、2時間となる事も珍しくありませんが、しかし、ご加盟前では残念ながら我々はお客様対応のアドバイス程度の力にしかなれません。

 

1つ私がお伝えするのは、「諦めず、辞めることなく続けていけるよう頑張りましょう」という言葉です。

お金儲けをしよう、稼げるから。という気持ちでペット事業をされている方は私はゼロだと思っています。

 

動物が好きで、犬の為、犬を愛する人の為にと、儲けよりも動物たちへの愛を優先として事業に取り組まれておられるペット事業者の方々が、お預かりしている犬に関わる事故で訴えられ、廃業に追い込まれるなど、あってはならないと私は考えており、そのために必要な協会(ペット事業者保険)だと思っています。

 

リスクを回避する盾|ペット事業者保険の重要性

このような訴訟リスクから自身を守り、安心してペットシッターの業務を遂行するために、ペット事業者保険への加入は不可欠です。

 

ペット事業者保険は、業務遂行中に発生した様々なリスクをカバーしてくれる心強い味方です。例えば、以下のような損害を補償してくれる場合があります。

  • 賠償責任保険: 散歩中の事故で第三者に怪我をさせてしまったり、物を壊してしまったりした場合の損害賠償金や弁護士費用を補償します。
  • 受託ペット賠償責任保険: 預かっているペットが病気やケガをしてしまった場合の治療費や、死亡してしまった場合の損害賠償金を補償します。
保険に加入していれば、万が一の事態が発生した場合でも、経済的な負担を大幅に軽減することができます。また、保険会社のサポートを受けることで、事故後の賠償対応もスムーズに進めることができるでしょう。

信頼を守り、事業を継続するために

ペットシッターはお客様の大切な家族であるペットを預かるという、非常に責任の重い仕事です。

お客様からの信頼があってこそ、事業は成り立ちます。その信頼を揺るがす可能性のある訴訟リスクに備えることは、プロのペットシッターとしての責務と言えるでしょう。

 

ペット事業者保険への加入は、単なる保険料の支払いではありません。それは、お客様の信頼を守り、自身の事業を守るための ものです。

 

協会加盟事業者である。という証明を、店舗ホームページやチラシ、名刺に入れるだけも大きな信頼、安心につながります。

日本ペット事業者支援協会では会員様向けの素材・バナーを無料でご提供しております。

(日本ペット事業者保険:加盟店専用素材・バナー https://www.pet-b-s.jp/kameiten/

 

万が一のリスクに備え、安心してペットシッターの業務に取り組むために、今一度、ペット事業者保険の重要性を認識し、加入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

信頼という名の城をしっかりと築き、長く愛されるペットシッターを目指していただきたいと思います。

 

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